メーカーズという流れ2

  

さて、前回の続きで、我々試作の会社がメーカーズの皆様を

どのようにサポートできるのかを考えてみます。

まず製品開発の段階ですが、たとえば樹脂の雑貨でざっくり考えると、

マーケット・需要の選定→企画・デザイン→設計開発→試作→金型・量産

の流れとなります。この中で一番重要なポイントはどこでしょうか?  

当社では一番重要なポイントはマーケット・需要の選定と企画・デザイン等の上流工程と考えています。

 

理由としては、ここがぶれるとそもそも売れるかどうかも分からず、作り上げた結果、まったく 売れない状況が起こりうるから。また設計要件も定まらず、いくつもの試作品を創り、戻り仕事の発生等により、コストが跳ね上がるのもよくあることです。  

 

つまり上流での詰めが大事なはずなのに、現実は正反対、見切り発車をしてしまうことが多い・・・。

これは大手の製造業でも同じことは起きる訳で、さらに小規模のメーカーズの企業がどれだけ対応できるのでしょうか。  

また我々試作屋からすると、直接的では無い、試作部品作成以外のことに頭を突っ込むことは躊躇する傾向があります。

ですので上流工程でのお手伝いを実現できる試作屋はあまり多くないように思います。  

では上記を踏まえ、メーカーズの皆様が注意する点を4つ上げてみたいと思います。  

①上流工程でしっかりした煮詰めを行い、リスクを考え、スタートアップは小さく始める。

これは素晴らしい!と思った発想でもちょっとまって!冷静に行動しましょう。 いきなり、具体的なゴールに向けてすべてを投入すると、資金を含め息切れしてしまいます。  

②どんな工程を踏んで作成されるのか、最低限の勉強する。

最低限の知識を付ける。どんな作業が必要かの勉強をされると、コスト試算もしやすくなります。

③コスト試算の段階で手持ち資金でできる限界を始めに把握する。

自己資金以外にパトロンや投資出来るものがないなら、無理は禁物です。 

④ 実作業で自分でできることは自分でやる。

自分で出来ることは自分で作業をすると、結構コストダウンになります。外注すると高くなります。勉強にもなります。      

 

あれ?試作屋が入る余地があまりない?

そうなんです。実は試作屋としての実作業は中間工程での作業の一つであり、

お手伝いできることは試作品作成とお見積りくらい・・・

んー、これではメーカーズの方との取引では事業になりません。

 

試作屋に問い合わせしてもなんだかパッとしない返事しか返って来ない理由はここですね。

では南デザインではどうかというと、、、、ちょっと他社とは違うかもしれません。

当社では上流の企画・デザインの段階から相談が可能です。 上流の詰めからお客様と

一緒に作業することにより、戻り仕事を極力減らし、コストを 下げる提案を行っています。

また具体的に量産までのお手伝いもできますし、試算も致します。

ただ正直、夢を見がちな人には厳しい現実をお知らせすることもあります。  

メーカーズの方でこういうモノを作りたい!という方は、 上記4つを具体的でなくてもよいので軽く想定してからでも遅くはないと思います。 

メーカーズの方の本気の想いは我々にも伝わってきますので、 できるならお手伝いしたい!

お互いメリットのある共存、共栄のお付き合いができれば 試作屋冥利に尽きますね。

メーカーズの皆様、ご相談はいつでもどうぞ♪              

関連記事