メーカーズという流れ

  

最近メーカーズという言葉を耳にすることが多くなったような気がしますが

皆さんはご存知でしょうか?

簡単にいうと少数、または個人で製品開発を行い、その製品を販売するという小規模 メーカーのことです。
昨今はフリーのCADソフトや3Dプリンタの登場により敷居が低くなったこともあり、

新しい製品を世に出すべく、起業する方が増えているように感じます。

当社でも、上流工程からのお手伝いを掲げているので、問い合わせも増えています。
ですが、製品開発のハードルが劇的に下がっているかというと、どうも違う気がします。 
というのも実際、製品を販売するとなると纏まった資金と技術的な知識が必要になる為、
専門家の支援が無いと難しいという現実があります。
コスト試算もままならず、たぶん・・・だろうといった開発は必ず壁にぶち当たります。

当社でもお見積りのご依頼をいただくことはありますが、
見積もり金額をみてびっくりされる方もいらっしゃいます。
どうしてこのようなギャップが生まれるのでしょうか。

1つはものづくりの基礎を知らないまま、煮詰めを行わないまま、
走り出してしまうことがあると思います。

例えば、ものづくりは出版等とは違い、編集する会社が自社の雑誌で
企画を募ったりといったことが確立されておらず、
企画・校正からマーケティングまで自費出版で賄う状態と似ています。
そうなると相当な労力と資金が必要となることが分かると思います。

2つ目は我々試作屋も含まれるのですが、そういったメーカーズの
みなさんを支援する機構がまだ少ない事も挙げられます。

最近はメーカーズのみなさんのコンサルタントを行う起業家さんや
webでの資金を募る取り組みなどは増えていますが、

一番近道であるはずの試作屋ではこれからといった所でしょうか。

理由としては個人のお客様とのお取引は効率の問題でコスト的に
合わないことと、コンプライアンスのリスクもあり、
どうしても大手のお客様に向いてしまうことが挙げられます。

結果として、メーカーズのみなさんには、ある程度の知識と資金が求められる為、

実際の所、 大手の設計部門出身の方が多いのが実情ではないでしょうか。

では私達試作屋も(自戒も含め)効率的にメーカーズの皆様を
支援する方法はないのでしょうか?

次回で述べたいと思います。

続く

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