樹脂加工の種類と選び方①|試作・小量生産に適した工法を解説

2026.07.01 技術コラム
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樹脂部品の製作には切削加工や真空注型など、さまざまな工法があります。工法ごとに対応できる数量や精度、コスト、納期が異なるため、用途に応じた選択が重要です。本記事では、試作から小ロット量産までの主な樹脂加工方法について解説します。短納期かつ柔軟に設計変更へ対応できることが特徴です。

1.切削加工

切削加工(Machining)は、旋盤、フライス盤、CNCマシンなどの機械を使用して、素材を削り、希望の形状や寸法に仕上げる工法です。通常、ブロック状やシート状の樹脂材料を加工します。高精度で柔軟な部品製作が可能で、短期間で高品質な部品を製作することができます。特に試作品や小ロット生産において、試作品や小ロット生産に適した工法です。樹脂の特性と注意点を理解し、最適な加工を行うことで、効率的な製造が可能となります。

■メリット
精密な寸法と形状の部品が製作可能です。金型を必要としないため、短期間で試作品を製作できます。樹脂や軽金属など、幅広い素材に対応しているため、リアル材での加工も可能です。設計変更にも容易に対応でき、少量の生産にも適しています。

■デメリット
大量生産にはコストがかかることがあります。複雑な形状では加工時間が長くなることがあります。高精度が要求される場合、 部品が高額になる可能性があります。

■最適なロット数:1個~1,000個程度

 

2.真空注型

真空注型(Vacuum Casting)は、試作や小ロット生産に適した成形技術で、シリコン型を用いて樹脂部品を複製する工法です。複雑な形状や細かいディテールを再現でき、短期間で多様な材料の部品を複製するのに適しています。短期間で部品を製作でき、製品開発の初期段階の試作品やカスタム部品の製作に適しています。ただし、精度や材料の特性に制約があるため、用途に応じた適切な加工方法の選択が重要です。

■メリット
樹脂部品を短期間で製作するのに適しています。シリコン型を使用することで、原型の細部まで再現可能。金型を製作する必要がなく、比較的低コストで少量生産が可能です。特に初期投資が少ないため、小ロット生産や試作品の製作に向いています。インサート成型や2色成型も可能で、素材自体への着色が出来ます。

■デメリット
シリコン型の寿命が短いため、大量生産には向いていません。1つのシリコン型で製作できる部品数は20個程度です。また、使用できる材料が限られており、熱可塑性樹脂のような材料は使用できない点や射出成形品と同等の寸法精度を得ることは難しく、機構部品等の高精度で複雑な樹脂部品の製造には不向きです。

■最適なロット数:1個~100個程度

 

3.簡易金型による射出成形

簡易金型(Rapid Tooling or Prototype Tooling)は、短期間かつ低コストで製作されるアルミ金型です。射出成形で樹脂部品を複製できる工法で、試作品の製作や小ロット生産が迅速に行えます。通常の生産用金型(本型)に比べて耐久性は劣りますが、試作や市場導入前の製品テストに適しています。量産用の金型と比較して耐久性には限界がありますが、利便性と柔軟性を活かすことで、効率的な製品開発が可能となります。

■メリット
通常の金型に比べて安価な材料(アルミニウムや樹脂)を使用するため、初期の製作コストが若干低く抑えられます。 短期間で製作できるため、開発サイクルを大幅に短縮できます。

■デメリット
生産量が増えると簡易金型の寿命が尽きるため、大量生産には通常の鋼材の金型が必要です。また、使用できる材料には限りがあり、高温や高圧が必要な成形材料には対応できないことがあります。

■最適なロット数:100個~4,000個程度

 

4.3Dプリンター

3Dプリンターは、3Dデータに基づいて物理的な三次元オブジェクトを少しずつ積層して部品を製造する装置を用いた工法です。これはアディティブ・マニュファクチャリング(積層造形)技術の一種で、材料を一層ずつ積み重ねて製品を作り出します。設計の自由度やカスタマイズ性の高さから多くの応用が可能です。熱溶解積層方式(FDM)や、光造形方式(SLA)など様々な方式があり、用途に応じて積層方式を選択できる点も特徴です。

■メリット
従来の製造方法では困難な、複雑な形状や内部構造も一体造形が可能です。製作スピードが早く、複数部品の同時製作が行えるため、スピードを求められる開発試作に向いています。

■デメリット
材料の選択肢が限られ、強度に限界があります。積層が残るため、後加工が必要となる場合があります。また大規模な生産には向いておりません。

■最適なロット数:1個~50個程度

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樹脂加工には、それぞれ得意とする工法や適したロット数があります。「どの工法を選べばよいか分からない」「コストと品質のバランスを相談したい」という場合でも、南デザインでは製品の用途やご予算、数量に合わせて最適な加工方法をご提案いたします。
試作品製作から小量量産まで、お気軽にご相談ください。

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