量産向けの樹脂加工にも、さまざまな工法があります。本記事では、大量生産やリピート注文による量産が可能な工法をご紹介いたします。
射出成形(Injection Molding)は、鋼材の金型に溶融した樹脂を射出し、冷却・固化させて製品を作り出す製造方法です。この工法は、非常に高精度かつ高速で大量生産に適しています。金型の設計と製作が重要であり、初期コストは高いものの、部品単価を低く抑えることが可能です。自動車部品、電子機器、医療機器など、さまざまな分野で広く使用されています。
■メリット
高精度で複雑な形状の樹脂部品の大量生産が可能です。量産時には1個当たりの製品単価を低く抑えられます。また、材料の選択肢が広く、さまざまな樹脂材料で成型が可能です。
■デメリット
金型の初期投資が高額になるため、小ロット生産には不向きです。また、金型の設計と製作に時間がかかり、製品の変更や修正が難しい場合があります。
ブロー成形(Blow Molding)は、空気圧を利用して樹脂パリソンを金型内で膨張させ、ペットボトル等の中空形状に成形する工法を指します。この技術は、ボトルやタンクなどの製造に適しています。高速かつ効率的で、大量生産に向いており、材料の厚みや形状を調整することで、製品の強度や性能を最適化できます。
■メリット
中空の製品を一体で成形できるため、シームレスで高強度の製品を製造可能です。大量生産に適しており、製造コストが低いです。さらに、材料の選択肢が広く、多様な樹脂材料を使用可能です。
■デメリット
形状や寸法に制約があり、複雑な形状の製品の製造には不向きです。また、初期投資が高く、金型の製作に時間がかかるため、小ロット生産には不向きです。
押出成形(Extrusion Molding)は、溶融した樹脂を金型を通して連続的に押し出し、同形状、同断面の樹脂部品を成形する工法を指します。この技術は、パイプ、シート、フィルムなどの連続的な製品の製造に適しています。高速かつ効率的で、大量生産に向いています。樹脂材料の選択肢が広く、さまざまな形状やサイズの製品を製造できます。
■メリット
連続的に製品を製造できるため、金太郎あめのような同じ断面形状の部品を高効率で大量生産が可能です。また、材料の選択肢が広く、多様な樹脂材料を使用可能で、異なる形状やサイズの製品を製造できます。
■デメリット
形状や寸法に制約があり、複雑な形状の製品には不向きです。また、初期投資が高く、金型の製作に時間がかかるため、小ロット生産には不向きです。
真空成形(Vacuum Forming)と圧空成形(Pressure Forming)は、圧縮空気を用いて、シート材を金型に押し付け、圧力をかけることで、シートが金型の細部にまで密着する成形方法です。熱可塑性プラスチックシートを用いた成形技術で、さまざまな形状の製品を効率的に製造するために使用されます。真空成形は大規模な部品や迅速な試作に適しており、コストも抑えられます。一方、圧空成形は高精度で詳細なデザインの製品に向いており、品質の高い表面仕上げが得られますが、コストと時間がかかる傾向があります。
■メリット
・真空成形はカバー類など大型の樹脂製品を成形する事に適した工法です。金型の製作費用も比較的安価で、短期間に製造できる点が特徴です。
・圧空成形は真空成形と比べ、細部まで成形が可能で、より複雑な形状の再現が可能です。また高品質な表面仕上げが得られる点も特徴です。
■デメリット
・真空成形は複雑な形状や細かなディテールの成形が難しく、シート厚の均一性が求められるため、材料選びに制約があります。
・圧空成形は真空成形に比べ、金型費用が高く、成形プロセスが複雑で、成形時間がかかります。

樹脂加工には、それぞれ得意とする工法や適したロット数があります。「どの工法を選べばよいか分からない」「コストと品質のバランスを相談したい」という場合でも、南デザインでは製品の用途やご予算、数量に合わせて最適な加工方法をご提案いたします。
試作品製作から小量量産まで、お気軽にご相談ください。
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