前回は、製品開発の上流工程である「目的・要件の整理」「仕様の優先順位」「安全性の検討」「構想設計」についてご紹介しました。
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今回はその続きとして、詳細設計から試作・検証、さらに量産を見据えた設計開発支援についてご紹介します。製品開発では、設計図や3Dデータを完成させることがゴールではありません。実際に部品を製作し、組み立て、動かしてみることで初めて分かる問題もあります。だからこそ、設計段階から試作・製造までを考慮しておくことが重要になります。
<目次>
前回ご紹介したように、製品の目的や要求事項、安全性などを整理した後、構想設計から詳細設計へと進みます。例えば、自走式ロボットの開発であれば、構想段階から以下のような項目を検討します。
・構想・詳細設計で検討する項目
・内部フレームの強度
・外装の強度
・冷却方法、冷却ファンの風量
・搭載部品のレイアウト
・バッテリーや電装部品の配置
・メンテナンス性
・外観デザインとの整合
・製造方法を考慮した構造
などを検討し、製品全体のバランスを考えながら詳細設計を進めます。
例えば、内部に電子部品やバッテリー、モーターなどを搭載する場合、それらの配置によって外装の形状や内部フレームの構造も変わります。また、冷却やメンテナンス、組立性などを考慮すると、単純に部品を配置するだけではなく、製造・使用時のさまざまな条件を考慮する必要があります。
詳細設計の段階では、設計と並行して試作・検証を行うことも重要です。
3D CAD上では問題がないように見えても、実際に部品を製作してみると、
・部品同士が干渉する
・組み立てにくい
・想定した強度が得られない
・操作しにくい
・実際のサイズ感がイメージと違う
・加工が難しい
・表面処理や塗装を考えると形状変更が必要になる
といった問題が見つかることがあります。
そのため、試作を行って実物を確認し、必要に応じて設計を修正するというサイクルを繰り返しながら、製品の完成度を高めていきます。また、設計後に試作を行う場合、実際には試作部品を製作するだけではありません。複数の部品があれば、それぞれの加工方法を検討し、材料を手配し、加工・表面処理を行い、必要に応じて組立や検証まで行う必要があります。また、設計変更が発生すれば、関連する部品も変更しなければならない場合があります。このように、試作にはさまざまな工程が発生するため、設計担当者が試作部品の手配や各部品の管理まで行うことは、大きな負担になる場合があります。そこで、設計と試作を一貫して相談できる会社に依頼するメリットが生まれます。
試作・製造を行っている会社が設計段階から関わることで、設計した製品を「どのように作るか」という視点を早い段階から取り入れることができます。
例えば、
「この形状なら切削加工で製作できる」
「この部分は真空注型にしたほうが適している」
「量産を考えるなら、この段階で構造を変更しておいたほうがよい」
「この形状では組立時に問題が出る可能性がある」
といった、製造現場の視点からの提案が可能になります。
南デザインでは、切削加工、真空注型、表面処理・塗装などの試作・製造に対応しているため、設計段階から実際の製作方法を考慮しながら製品開発を支援することができます。
製品開発では、試作が完成した試作から少量生産・量産までを見据える後に少量生産や量産へ移行する
ケースもあります。そのため、試作段階から「その後どのように製造するのか」を考えておくことが重要です。
例えば、
・試作では切削加工
・少量生産では真空注型
・量産では射出成形
というように、製造数量やコスト、納期に応じて適した製造方法が変わる場合があります。試作段階で量産時の製造方法まで考慮しておけば、量産移行時の大幅な設計変更を抑えられる可能性があります。
特に、量産用の金型を製作してから大きな設計変更が発生すると、金型の修正や部品の作り直しなど、追加のコストや時間が必要になる場合があります。だからこそ、量産を予定している製品ほど、設計・試作の段階から量産工程を意識することが重要です。
実際の設計開発では、製品によって必要な工程は異なりますが、例えば以下のような流れで進めます。
要件定義
↓
構想・デザイン検討
↓
詳細設計
↓
試作
↓
検証・評価
↓
設計修正
↓
量産に向けた製造方法の検討
設計と試作を別々の工程として考えるのではなく、必要に応じて行き来しながら製品を完成に近づけていきます。
製品開発では、後工程に進んでから問題が発見されることがあります。例えば、試作段階で設計変更が必要になったり、量産を開始する段階で製造上の問題が発覚したりすると、設計のやり直しだけでなく、部品の作り直しや金型の修正など、追加のコストや時間が発生する可能性があります。こうした手戻りを完全になくすことは難しいものの、設計段階から試作・製造工程を考慮することで、後工程で発生する問題を早い段階で発見し、開発コストや開発期間の増加を抑えられる可能性があります。また、設計・試作・製造をそれぞれ別の会社へ依頼する場合、工程ごとに情報共有が必要になります。試作・製造の現場を理解した会社が設計段階から関わることで、設計意図と製造現場の認識を共有しやすくなり、工程間のミスマッチを抑えることにもつながります。
試作会社では、単に図面や3Dデータを作成するだけではなく、その先にある「実際に製品として形にする
工程」まで考えた設計開発支援を行っています。設計段階から、加工方法、材料、試作方法、表面処理、組立、少量生産などを考慮することで、製品開発における手戻りや工程間のミスマッチを抑え、よりスムーズな試作・製造につなげることができます。
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